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育児休業とは何ですか

育児のためにしばらく休業したいのですが、その間の給料(賃金)は、いただけるのでしょうか。

育児休業については、育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)にのっとり行われます。したがってこの法律を理解することから始めます。給料(賃金)の保障については、雇用保険からの給付(育児休業給付)になりますので、雇用保険についても知っておく必要があります。

結論として
育児休業期間中は、雇用保険(育児休業給付)で賃金月額の50%支給されます。ただし期間や条件は下記の通りです。

育児・介護休業法
育児休業は、労働者が原則としてその1歳に満たない子を養育するためにする休業。回数・期間については、子1人につき1回で、原則として子が1歳に達するまでの連続した期間

ただし、次の場合には、子が1歳6か月に達するまで、育児休業延長できます
① 保育所に入所を希望しているが、入所できない場合
② 子の養育を行っている配偶者であって、1歳以降子を養育する予定であった者が、死亡、負傷、疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合

休業期間を有給にするか、無給にするかは、就業規則等で決まります。
なお無給であっても、雇用保険に加入している場合は、国から給付金が支給されます。有給(会社から賃金をいただく)であって給付金が支給される場合、1か月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないことが給付の条件になります。

育児休業の対象者(第5条、第6条第1項)
育児休業は、男女労働者とも育児休業することができます。ただし、「日々雇用を除く。期間雇用者は、申出時点において、次の要件を満たすことが必要
① 同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
② 子が1歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれること
 
また、労使協定により、次の労働者を対象から除外できます。
① 雇用されてから1年未満の者
② 配偶者が常に子供を養育できる者。ただし、配偶者が産前6週間(多胎妊娠の場合は14 週間)、産後8 週間以内の場合、又は配偶者が病気で子の養育ができない場合は除外できない。
③ 休業申し出から1年以内に雇用関係が終了する者
④ 1週間の所定労働日数が2日以内の者

なお、「期間を定めて雇用される労働者」についても、1年以上の雇用実績があり、かつ育児休業を終了した後も引き続き雇用されることが明らかな場合など、一定の条件を満たせば、育児休業の取得が可能です。

育児休業の申し出等の手続き
(第6条第3項、第7条第1項、第3項、第8条第1項、第2項)
事業主に書面で申出。
申出期間は、
①休業の申し出は、1歳までの育児休業については1か月前までに。
②1歳から1歳6か月までの育児休業については、1歳の誕生日の2週間前までに行う。

育児・介護休業法には上記のほかに、時間外労働の制限や深夜業を制限する制度、勤務時間の短縮等の措置等があります。

不利益取扱いの禁止
育児・介護休業及び子の看護休暇について、申出をし、又は取得したことを理由とする解雇その他不利益な取扱いの禁止



育児休業と雇用保険
(育児休業給付)について
 雇用保険の被保険者が、1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に支給される給付。休業期間中に支給される「育児休業基本給付金」と、終了後6か月経過時点で支給される「育児休業者職場復帰給付金」があります。

① 基本的な受給要件
休業開始前の2年間に、賃金支払基礎日数11日以上ある月(基本手当の受給資格の決定を受けたことがある方はその後のものに限る)が12か月以上あること。

②支給額
原則として、育児休業基本給付金が休業開始前の賃金月額の30%相当額、育児休業者職場復帰給付金が休業開始前の賃金月額の10%(平成19年3月31 日以降に職場復帰された方から、平成22年3月31日までに育児休業基本給付金に係る育児休業を開始された方については20%)相当額。

このように、育児休業給付は、育児休業中と職場復帰後に分けて支給されていますが、平成22年4月1日以降に育児休業を開始した方については、給付金を統合して全額育児休業中に支給されるようになります。


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